まつやま市民便利帳2023
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その3教えます!0国土交通省『石手川ダム』より00松山市の水がめ、石手川ダムの利水容量は630万㎥。1776.62666.41619.91404.61150.1全国松山市高松市高知市徳島市※気象庁観測資料による平成3年〜令和2年の平均値(1991年ー2020年)重信川雨に恵まれない瀬戸内沿岸部グラフ1ぜいじゃく仁淀川物部川那賀川筑後川肱川(ℓ)300200100天竜川木曽川信濃川吉野川石狩川利根川四万十川北上川セーヌ川ナイル川ミシシッピ川アマゾン川287ℓ令和3年度(ミリ)2500200015001000平成6年9月 底水ゼロの状態年間平均降水量平成6年、記録的な高温・少雨により、秋の台風シーズンを迎えるまで全国的な渇水となりました。特に松山市の状況は深刻で、7月26日から時間給水が始まり、最終的には水が使える時間が1日5時間という給水制限が行われました。石手川ダムは完全に干上がり、通常は利用しない底水(土砂をためる機能部分にたまった水)までも使い果たしてしまいました。市民生活への影響は大で、生命も脅かされる事態にまで発展。このような水不足が実に4カ月間も続いたのです。[写真提供/国土交通省松山河川国道事務所石手川ダム管理支所]グラフ2石手川と重信川は、急で短い松山市民1人が1日に使用する水の量400358ℓ平成5年度標高(m)350030002500200015001000土器川石手川5001002003001600河口からの距離(km)温暖で、積雪や台風などによる被害の少ない松山市。穏やかで恵まれた気候ですが、1年を通じて降水量が少ないことが悩みの1つ。だから、松山市民の節水意識の高さは国内屈指です! 松山市では夏前になると、日常会話にダムの貯水率や地下水位が話題になるほど、市民は水に関して敏感です。 これは、平成6年に全国でおきた大渇水時、松山市でも非常に厳しい給水制限が行われたことが、今も市民の間に強烈な印象を残しているからです。そもそも、なぜたびたび渇水が起こるのでしょうか? 松山市の年間降水量は全国平均の約1780mmを大きく下回る約1400mmしかありません。市の上水道は、おおむね、石手川ダムと重信川周辺の地下水でまかなわれていますが、これらの川は水源から河口までの長さが短く、しかも水流が急なため、降り注いだ雨がすぐに海へと流れでてしまいます。〜市民の努力で水不足問題に立ち向かう〜〜市民の努力で水不足問題に立ち向かう〜〜市民の努力で水不足問題に立ち向かう〜平成6年の大渇水「チンしてね」のオカンの字。あったかい。「水」に敏感な松山市民水不足に陥りやすい松山の自然条件節水型都市を目指す市民の努力 石手川ダムは、将来のピーク時の人口を37万人と想定して昭和48年に建設されたため、現在のような人口50万人を超える都市の水源としては脆弱です。 この厳しい状況を踏まえ、松山市では節水を「我慢して水を使わないようにすることではなく、無駄に使われている水をできるだけなくそうとすること」と定め、市民・事業者と一体となって節水型都市づくりを進めています。 その結果、市民一人が一日に使用する水の量は、平成6年の大渇水の前年には358ℓでしたが、現在は287ℓ(令和3年度)と、大きく減少しています。 市民の皆さんの努力のおかげで節水が進んではいますが、それでも、今後の水需要を予測した上で行った水需給のバランスの検討で、令和7年度には、給水人口が49万3,000人に減少するものの、1日最大40,000㎥の水量が必要と算出されました。市民一人ひとりが高い節水意識を持って、水の無駄使いをなくすことは、新しい水源づくりと同じことです。引き続き節水に協力しましょう。松山の松山の松山の 水事情 水事情 水事情

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