松山市民便利帳2020
40/192

 2017年、政府に「人生100年時代構想会議」が設置されました。ここでは、あらゆる人に活躍するチャンスがある社会を実現していくための政策が検討されています。 その1つ、【100年という長い期間をより充実したものにするためには、幼児教育から小・中・高等学校教育、大学教育、更には社会人の学び直しに至るまで、生涯にわたる学習が重要】との考えの下、幼児教育の無償化やリカレント教育の推進などが盛り込まれています。 かつて、正規雇用されれば終身雇用が一般的な考え方でしたが、今では転職も当たり前の時代です。 リカレント教育は、キャリアアップやキャリアチェンジにつながり、人生の選択肢も広がる。スキルを身につける・アップデートすることで人生が豊かになる、など、ますます注目を集めそうです。 大学で学ぶのは、学生だけではありません。 松山市には、愛媛大学、松山大学、松山東雲女子大学・松山東雲短期大学、聖カタリナ大学・聖カタリナ大学短期大学部などがあります。それぞれに専門性の高いものから一般向けまで、多岐にわたる社会人講座が行われており、なかには、現役大学生と共に学ぶ講座も用意されています。 いきなり大学(?)と思う方は、気になるテーマがあれば、まずは大学などで開催される公開講座や公開講演会などに参加してみませんか。■ 政府も推進している 「リカレント教育」に注目■ 身近にある学びの場■ 資格取得や大学卒業が目指せる01020304050(%)(出典)厚生労働省「平成28年度能力開発基本調査」(調査対象年度は平成27年度より)作成ラジオ、テレビ、専門書、インターネット等による自学、自習正社員の学び直しの実施方法(複数回答)社内の自主的な勉強会、研究会への参加社外の勉強会、研究会への参加通信教育の受講公共職業能力開発施設の講座の受講専修学校、各種学校の講座の受講高等専門学校、大学、大学院の講座の受講その他民間教育訓練機関の講習会、セミナーの参加49.429.124.122.919.42.62.01.19.2(平成30年3月「内閣官房人生100年時代構想推進室発表『リカレント教育 参考資料』」より)「人生100年時代」と言われる今、これからの人生を豊かにするためには知識や教養も必要です。そんな学びの場所は、身近なところにあります。人生を豊かにする「学びの場」 単位を修得すれば、「幼稚園教諭免許」や「看護師国家試験の受験資格」、「公認心理師」「認定心理士」など、多くの資格取得が目指せます。 また、「全科履修生」(124単位以上を修得)を修了すれば、「大学卒業・学士(教養)」が授与されます。10年まで在学可能なので、マイペースで学ぶこともできます。■ キャンパスライフも楽しめる 愛媛大学のキャンパス内には、文部科学省・総務省所管の通信制大学「放送大学 愛媛学習センター」があります。 学校を卒業後、もう一度学びたいという方を支援するため、1983年に設置された正規の大学「放送大学」。学習センター・サテライトスペース合わせて、学びの場所は全国に57カ所あり、約8万3000人が学んでいます。 愛媛学習センターは、1995年開設の「愛媛地域学習センター」を前身とする、25年の歴史を誇る学舎です。 放送大学には、全科履修生、選科履修生、科目履修生から選択できる「教養学部」と「大学院」があります。 どんなところか知りたいなら、まずは特定の科目が1科目から学べる「科目履修生」から始めてみるのも一方法。入学のチャンスは年2回です。■アンケートから見た「正社員の学び直し」について 正社員(労働者)を対象に行ったアンケートで、「学び直し」を実施したのは約半分。 学び直しの実施方法(下図)は「各種メディア(テレビ・ラジオなど)利用による自学、自習」が圧倒的でした。 正社員の学び直しの障害についての質問では、問題を抱えていると答えたのは78.4%。その問題点としては、「仕事が忙しくて学び直しの余裕がない」(59.3%)、「費用がかかりすぎる」(29.7%)、「家事・育児が忙しくて学び直しの余裕がない」(21.8%)などが挙げられました。34

元のページ  ../index.html#40

このブックを見る