松山市民便利帳2017年版
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 少子高齢化により、今後の労働人口の減少が懸念されています。労働力確保のためには、スタイルを変えて働き続けることも一方法。在宅勤務などの多様な働き方であったり、時短勤務や育児・介護休暇などの制度を利用するなど、一人ひとりに合った働き方が求められています。働く環境は、今、転換期を迎えているのです。■ イクボスの下で個々の働き方が変わる!?野志克仁 松山市長のイクボス宣言2017年3月末までにイクボス宣言を行った全国180の都道府県および市区町村を対象に、2017年3月31日~5月15日まで、WEBフォームまたはEメールによるデータ回収を経て、まとめたもの。(126自治体から回答)今、政府が打ち出している「一億総活躍社会」の実現を目指す上で、「働き方改革」が注目を集めています。松山市は「イクボス宣言」を行い、働きやすいまちづくりを目指しています。イクボス宣言で、働きやすい環境づくりを 日本の少子化を救うには、男性の家事・育児が必要だと言われます。日本の場合、6歳未満の子どもを持つ夫の1日当たりの家事・育児時間は67分と、妻の約7分の1にあたります(※)。その67分を、2020年には世界レベルの■ イクボス充実度からわかる 松山の働きやすさ 2017年6月、「第1回イクボス充実度アンケート調査」の結果が発表されました。部下やスタッフの働き方に理解ある“イクボス”の充実度を調べたもので、働きやすいところはどこかを表すものです。愛媛県は都道府県の順位では4位、松山市は市町村の順位が11位という結果で、働きやすい地域であることがわかります。イクボスプロジェクトによる「イクボス10ヵ条」① 理解② ダイバーシティ③ 知識④ 組織浸透⑤ 配慮⑥ 業務⑦ 時間捻出⑧ 提言⑨ 有言実行⑩ 隗より始めよ■ 働き続けるために150分に! という目標が掲げられています。 また、夫の休日の家事・育児が増えると、第2子以降の出生率が増加するという結果も出ており、男性の育児参加は必要不可欠なものになっています。 たとえば、育児に積極的に参加する男性を「イクメン」と言いますが、その「イクメン」の育児休暇取得は少ないのが実情です。もし理解を示してくれる職場環境であれば、その結果は変わってくるのかもしれません。●今、注目の「イクボス」とは 今、NPO法人ファザーリング・ジャパンが主体となった、イクボスプロジェクトが進行中です。 「イクボス」とは、職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のこと。  こういったイクボスが増えることを願い、松山市と松山市内121の企業・団体が、2016年11月、イクボス合同宣言式を行い、その第一歩を踏み出しました。イクボス宣言は、全国各地に広がりを見せています。 続いて、2017年1月、愛媛県は、愛媛版イクボスとなる「ひめボス宣言」を行いました。愛媛の活性化を願い、愛媛で働く人を応援する上司=ひめボスの活躍にも期待したいものです。※総務省の平成23年(2011)社会生活基本調査から11月、賛同団体も参加して行われた「イクボス宣言」の様子※11位は他に、川崎市(神奈川県)、草津市(滋賀県)、坂井市(福井県)、南陽市(山形県)、山形市(山形県)、横浜市(神奈川県)があります。順位都道府県名1三重県2広島県3鳥取県4愛媛県、神奈川県6埼玉県7栃木県8愛知県、富山県10福島県、宮城県順位市区町村名1北九州市(福岡県)2千葉市(千葉県)3周南市(山口県)…11松山市(愛媛県)…都道府県ランキング(上位10自治体)市町村ランキング

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